2022年12月4日 朝礼拝『空しく私の元に戻らない』大賀幸一牧師

イザヤ書55:1-11 ルカによる福音書4:14-21

  今日の旧約聖書、イザヤ書55章。第2イザヤの最後の書です。預言者イザヤの書は66章までありますが、ダビデ王家ウジヤ王からヒゼキヤ王までに仕え、人々を導いた預言者イザヤの預言を記しているのは39章まで。40~55章は、バビロニア捕囚からユダの人々が故郷の土地に帰ってくる頃の別の預言者の預言とされています。この預言者の預言には、主の僕という不思議な人物のお話が登場します。「打とうとする者には背中をまかせ、ひげを抜こうとする者には頬をまかせた。顔を隠さずに嘲りと唾を受けた」などと表現されている不思議な人物です。私たちはこの主の僕こそがイエス様であったと信じているのです。主の僕より、神様は大切な計画を実行されます。人々を慰め、癒し、救いを与える計画です。そのために主の僕は、徹底的に、一方的に苦しみを受けます。この人の担われた苦しみのために、多くの人々が救われたのです。神様は人間にとって見ることも、近づくこともできない存在です。しかし、神様が私たちに近づいてくださる時があります。神様が私たちの周りに働きかけてくださっていると思える出来事があります。ヨブ記の中に、神様は深い眠りの中で人間に戒めの御言葉を与えられるという個所があります。人間たちの心がなかなか神様に向かないので、神様は人間が眠りに着いたその時に、人間の心に、魂に語りかけています。主なる神様を尋ね求めましょう。近くにおられる時に。 天から降り注ぐ雨も雪もひとたび降り注げば、空しく天に戻ることはない、と預言者は語ります。天から降る一滴の雨、そして雪。たった一滴の雨、それは世界に降り注ぎ、この私たちの世界を潤し、命を芽生えさせ、世界を養い成長させ、やがて再び天に帰って行きます。神様はいつも私たちの心に、命に語りかけています。私のもとに来なさい。あなたたちは良いものを食べ、その命は豊かさで満たされるのです。