2016年12月18日 朝礼拝 『その名はインマヌエル』大賀幸一牧師

イザヤ7:10-14、マタイ1:18-23
1)イエス・キリストのジェネシス 
 イエス・キリストの誕生、誕生とは実はジェネシス、創世、はじめ、と書かれています。単なる誕生物語ではありません。マリアさんは婚約者ヨセフとの間にではないこどもを宿しました。聖書はそれが聖霊によって宿ったこどもだと説明しています。ヨセフはマリアを大事に思っていたので、人知れず婚約解消を考えていましたが、夢によってお告げを受けました。夢の中で神様とつながったのです。本来神様は人間には理解できず、近づくことも出来ないお方でしたが、神様は夢を通じて、神の天使を遣わしてヨセフとつながったのです。聖書はこの出来事は神様とヨセフが夢でつながり、マリアが聖霊によって神様とつながり、預言者たちが古い時代に語っていたことが遂に実現したのです。本来交じり合うはずものないものが交じり合い、繋がることが不可能な神様と人間とがつながり、時代を越えて預言者たちに与えられた神様の言葉が具体的な形として現れたのです。夢を通じてつながり、示されて来ましたが、イエスはまさしく間違いなく人間としてこの世界に誕生されました。時代が違っても、場所が違っても、交わるはずもないものであっても、それがこうして出会い、実際にイエスは生まれられたのです。本来出会うはずのないものが出会う、そしてこれまで実現しなかったことが実現して行く、それを進めるのはもちろん神様です。

2)恐れずに迎えなさい 
 本日はアドヴェント第4主日。アドヴェントは、クリスマスを迎えるための準備の時、わたしたちが神の子、私たちの救い主キリスト・イエスを迎えるための準備の時です。私たちが救い主を迎えられないようにならないための大切な時間です。皆さんもう準備は万全ですか?さて準備が万全であるかどうか、私たちはどうやって計ったらいいのでしょう。クリスマスツリーが立てられ、飾りつけが完了したらでしょうか。それも大事です。クリスマスプレゼントや世の人々と分かち合う用意が出来たらでしょうか。それももちろん大事です。クリスマスを迎えるにもっとも悩んでいたのがイエス様の父ヨセフです。実際には養父ですが。でもヨセフがいなければクリスマスはやって来ないのです。しかしヨセフは悩みます。婚約者マリアを愛していたからです。愛するマリアは自分との間にではないこどもを宿していることを知りました。ヨセフには信じ難い出来事です。それでもヨセフはマリアを愛しているので、自ら身を引くことを選びます。密かに婚約を解消して、マリアを自由にすることです。しかし神様はマリアのこどもは聖霊によって宿ったこどもであるから、マリアと結婚しなさいと勧められます。ヨセフにとってはこれもまた簡単には受け入れらないことであったはず。ヨセフは夢の中の天使のお告げに促され、愛するマリアのために、マリアの子を自分の子として育てる決意をいたします。ヨセフがいなければ、イエス様は誕生することはありません。クリスマスは実現しなかったのです。ヨセフは神様の御言葉を聞いて、最後にはそれに従いました。それがクリスマスを来らせたのです。正にその時がクリスマスを迎える準備が整った時です。しかし人間の中の誰が自分で正しい道を選び取れるでしょう。実際ヨセフも神様の求める道ではない方を選ぼうとしたのです。だからこそ神様は出会うことの出来ない者を出会わせ、つながるはずのないものをつながらせ、救いと命を道を導いているのです。神様が夢を見させてくださらなければ、神の天使を送ってくださらなければ、出会う事もつながることもなかたではありませんか。神様がある、神様は生きている。神様は今も私たちを愛している。それは私たち人間の力では出会うことが出来なかったものが出合い、全く新し出来事が始まっていることから分かるのです。実に神様は今も私たちと共にあり、私たちと共に生きているのです。神様を信じて、神様に委ねましょう。