2018年12月30日 朝礼拝 『主は明日、驚くべきことを』大賀幸一牧師

ヨシュア3:1-17、ルカ福音書3:15-22

1)災いの年 
 今年を表わす漢字は、災い、とされました。確かに自然災害による災いの年でした。それ以外にも様々な災いがあった年ではなかったでしょうか。京都丸太町教会でも、これまで教会を支えてくださった兄弟姉妹が次第に教会にいらっしゃれなくなりました。教勢は減少し、教会財政にも大きな影響が残されています。世界中でも、国と国の間に様々な祖語が生まれ、今後に大きな問題を残しております。出来るだけ速やかに和解と相互理解が進められることを願うところです。その点確かにこの年は災いの年でした。

2)新しいユダヤの王
  時に紀元前5年頃、ユダヤの国、ヘロデ大王の治世の終わりの時代です。東方からやって来た一団がヘロデ大王に謁見し、新しいユダヤ王に謁見を求めます。新しいユダヤ王の到来の知らせは確かに示されました。この知らせに対して二通りの対応が行われたことが記録されています。この知らせを不吉なものと思った大半の人々。方やこの知らせを不思議なことだけど、それを確かめるべきと思った僅かな人々です。新しいユダヤ王の到来は、全てが新しくなることを告げています。わたしたちは、これから新しい年を迎えますが、新しい年を迎える時、私たちは全てが改められることを求めます。私たちは以前と同じですが、新年を迎えることで、これまでとは違う新しい私たち、新しい歩み、新しい何かが期待されています。私たちのこれまでの課題や問題が新たにされる時、新しい年の到来に求められています。新しいユダヤ王の到来は、それ以上にこれまでになかった世界規模の新しさ、これまでの全ての問題を新たにする恵みに満ちた時を来らせてくださいます。さあ、もう新たなる時が近づいています。

3)ヘロデのところに帰るな 
 しかしここで私たちには知恵が必要です。神様は、ヘロデのところには帰るな、と教えられます。ヘロデ王は、東方の博士たちから貴重な情報を盗み出し、自分も新しいユダヤ王に謁見したいからと更に新しい情報を得ようとします。しかしこれは全くの嘘であることを人々は知らないのです。ヘロデ王はガリラヤの領主となった最初から自分の権力に背く者を惨殺して行きました。その後も巧みに自分よりも巨大な権力を利用して自分の王国を作り上げました。この後、ヘロデ王が行うのは、ベツレヘム一帯の2歳以下のこどもたちを惨殺することです。その理由は、自分の権勢を守ろうとしてです。歴史的記録はないとされていますが、ヘロデ王ならばさもあらんでしょう。わたしたち、世界を新たにしてくださるユダヤ王の居場所をヘロデの元に知らせてはなりません。本当に信頼すべきものは何かを私たちは見分けなければならないのです。

4)星が先立って進み 
 新しいユダヤ王に会おうとする者には、星が先立って進みます。それはかつて東方の博士たちを驚かせた星です。再びその星が現れて、移動し、幼子のいる家に導いたのです。それは、全てを新たにする新しい王に会おうとする者たちに、神様は導くものを与えられるという徴です。必ず神様は、導く者を与え、わたしたちを導かれます。先立ち進む星とは何者でしょうか。神様は昔からこのような形で、人々を導いて来られました。そしてこれからもそうです。神様を信じる者たちに与えられる徴、御言葉、聖霊なる神様が私たちを導きます。災いの年から、私たちを導き、全てが新たにされる時へと導いてくださいます。神様への祈りをもって、新しい年の扉を開きましょう。