2019年1月27日 朝礼拝 『そのことは何時起こるのか』大賀幸一牧師

ハガイ書2:1-9、ルカ福音書21:1-9

1)働け、私はお前たちと共にいる 
 紀元前520年、エルサレムに二人の預言者が登場しました。ハガイそしてゼカリヤという預言者です。彼らは、神殿再建工事の再開を求めました。「働け、私はお前たちと共にいる」これが、預言の言葉でした。第2神殿と呼ばれるエルサレム神殿の再建工事が始まりました。人々は希望に溢れて、神殿工事に携わりました。その後突如、工事はストップしてしまいます。以後10年時が過ぎ去って行くのです。神様は、預言者を遣わします。「お前たちには家があるが、私には家がない」と。預言者ハガイは、第6の月1日預言を始め、24日に工事は再開されました。そして預言者ハガイは、第7の月21日、第2の預言を発したのです。その預言には、「出エジプトより、祖先たちと結んだ神様との契約は今も生きている」と宣言されています。「私の霊はあなた方の中に留まっている」と宣言されています。神の民の国は亡び失われても、それが神の民が繰り返して来た神様への裏切り、背信の結果であっても、神様は、神様との契約は失われてはおらず、神様の霊が神の民の中に留まっていることを教えています。これが、神の民を動かして行く力、希望、光りです。神様はこうして神の民を慰め、励まし、導いて来られました。

2)寡婦の献金 
 今日、イエス様が眺めている賽銭箱は、こうして再建された第2神殿にあります。神殿を取り囲む幾つかの庭、女性の庭、そこに13個のラッパ型の賽銭箱が置かれていました。ここに献げられる献金は、神殿補修などのために用いられています。イエス様は人々の様をじっと見つめています。イエス様は、レプトン銅貨2枚を献金した女性を見つめて、彼女は誰よりも献げたのだ、とおっしゃいました。イエス様が取り上げているのは、献金額のことではありません。彼女は全てを神様に献げた、とおっしゃっているのです。自分の全てを神様に奉げたのです。全てを神様に御前に投げ出す様に、神様に委ねようとする彼女の神様への祈り、信仰がそこにあります。決して自暴自棄になって生活費の全てを献金してしまったという事ではありません。全てを神様に委ねよう、自らが悩み、苦しみ、迷うよりも、神様の導きを信じて、全てを捧げようとする彼女の信仰なのです。そして、イエス様によって彼女の祈りと信仰は、認められたのです。イエス様に認められたのですから、彼女の祈りと信仰は祝福を受けたのです。

3)惑わされないように 
 さてイエス様たちはエルサレム神殿の威容を眺めています。イエス様はおっしゃいました。この神殿が破壊される時が来る、と。人々の神様への信仰を集める聖なる場所が破壊される時がやって来るのです。その時神様を信じる者たちはどんなに絶望するでしょう。エルサレム神殿が破壊されるような大事件、戦争、暴動などの発生が予想されます。その時人々は神様への信仰、信頼に疑いを持つようなことがあるでしょう。神様を信じる者たちの不安に付け入るように惑わす者が登場します。私たちには惑わす者たちを見分けられないかもしれません。しかし私たちは遂には偽物を、まがい物を見抜くことになるでしょう。偽物は、人間に幸福を、希望を、喜びを、健康を与えないからです。惑わされないよう気をつけてください。そんな不安と混乱があっても、必ず偽物は滅びて行きます。神様が与える事柄は残って行きます。神様と私たちの間にある契約は失われることはありません。神様の霊は今も私たちの中にあります。神様を信じ、委ねましょう。