2020年6月7日 朝礼拝 『命を得るために召された』大賀幸一牧師

イザヤ書40:13、テモテⅠ6:11-16

1)新型コロナウイルスとの戦いは、様々な影響を及ぼしています。アメリカでの人種差別、殺人事件なども新型肺炎に対する恐怖が差別意識を増幅していると考えられます。実は3月末神奈川県横浜の中華街に、日本キリスト教団という名称で文書がまかれたそうです。中国がコロナウイルスをまき散らした、日本から出て行けなどのヘイト文書がまかれたそうです。もちろん日本基督教団がそんなヘイト文書を出すわけもなく、教団関係者も驚きと怒りを覚えているということです。自分の抱える不安を外国人に理不尽な形でぶつけることには怒りを覚えます。

2)信仰の戦いを戦い抜く 
 今日はテモテの手紙1を読みます。示されていることは、信仰の戦いを立派に戦い抜こう、ということです。信仰の戦いを戦い抜くことが、私たちにもたらすのは命です。先ほどの差別との戦いも、命を守る戦いです。信仰者たちが信仰の道を歩むのも、信仰生活を保って行くのも、それは全て私たち自身の命がかかっているからです。しかも永遠の命を手に入れる、獲得することが目指されているのですから、とても大切なことです。そのために私たち神様を、イエス様を信じている私たちはどうあるべきなのかを教えています。

3)これらを避けなさい 
 11節にこれらを避けなさい、と始められていますが、避けるべきことは、前の方に書かれていることです。富への誘惑に気をつけなさい、ということです。何故富を持つことは良くないのでしょうか?富への誘惑が人間を滅びへといざなって来たからだとあります。また、私たちは生まれて来た時何も持たずに生まれた来たのです。世を去る時も何も持って行くことは出来ないのですから、この世の富に執着することは私たちを命から引き離し、滅びへと進ませるのです、と教えています。神様は、裸で生まれた私たちに、様々な恵みをもって覆ってくださいましたから、私たちがこの世界から旅立つ時も、神様はさらに多くの恵みをご用意くださるでしょう。神様に与えられている恵みへの感謝を失うことがないようにとのことです。

4)追い求めなさい 
 避けるのではなく、逆に追い求める事柄が、正義、信心、信仰、愛、忍耐、柔和です。これらが大切なことはもう間違いないことです。私たちは今も見ていますし、知っています。恐怖や不安が命にもたらすものは悪いことです。妬みや争い、差別が命にもたらすものも悪いものです。地上に与えられた私たちの命が守られて行くためにも、そしてこれから神様がご用意くださり、神様と共に永遠に生きて行く新しい命のために、必要なことは、神様を信じることです。神様の正義が実現されることです。神様を愛することです。愛する者のために祈り、忍耐すること、やさしく待ち続けることです。全ては命のためです。命が守られ、命が保たれ、命が贖われるために、私たちは神様から命をいただきました。神様が私たちを招いてくださったのです。神様の与えてくださった命のために、神様の御声を聞いて、従って、永遠の命へと至りましょう。