2021年10月10日 朝礼拝『神のものは神に返す』大賀幸一牧師

申命記4:1-8 マタイによる福音書22:15-22

  イエス様は、ローマ皇帝への納税を否定していません。政治の主体は色々変わりますし、イエス様の時代では福祉や共済のために税金が使われることはありませんが、人間が共に生きるために納税は必要なことと認めてくださってもいるのではないでしょうか。またイエス様は神殿税をも認めています。神殿税は、神の神殿のメンテナンスのために献げられています。ただし、イエス様が私たちに語られた御言葉は、納税だけのことを言っているのではありません。神のものは神に返しなさい、とは、私たち神様を信じる者たちがどのように神様に応答するのかを求めておられます。デナリオン銀貨は誰のものかと問われ、ローマ皇帝のものとされました。だから皇帝に返せと言われたのです。神様のものならば神様に返すのです。さて、私たちが今持つものは誰のものでしょうか?皇帝のような人間のものでしょうか。それとも神様のものでしょうか。私たちは、私たち自身が神様のものだと考えています。この世界も本当は神様のものだと考えております。何故なら神様が与えてくださったからです。私たちは皇帝にではなく、神様に応答します。神様と私たちの関係は一方的ではなく、相互のものです。神様がとてもたくさんの愛と恵みを私たちに分け与えてくださっているので、私たちは神様に応答して来ました。神様の愛に応えたいと思って来たのです。神様に応えることが義務ではなく、喜びであると思っています。何故なら、イエス様は私たちにご自分の血を最後の一滴まで絞って、命のすべてまで私たちに献げてくださったからです。私たちはこの神様の愛と恵みに応えたいのです。私たちは神様のもの、神様を信じ、神様に導かれ、神様に祝福されて生きて行くのです。神様と私たちの間には、とても強く、とても広い、とても大きなつながりが生まれています。