2021年10月17日 朝礼拝『灯火を持って迎えよう』大賀幸一牧師

イザヤ書33:17-22 マタイによる福音書25:1-13

  今日のイエス様の御言葉は、10人のおとめたちが花婿を迎えるというお話です。でも実に不思議な結婚式のお話です。  不思議なお話には理由があります。ペンテコステ後の教会において、大きな問題がありました。その一つが、遅れている終末ということがありました。終末というのは、世界の終わりのことです。神様の審判のことです。どの信仰にも世の終わりについて教えられている様に、共通した教えなのです。キリスト教会では、すぐにでも終末がやって来ると考えられて来ました。ところが何年たっても終末がやって来ないのです。遂に教会の兄弟姉妹たちの中から、終末なんて来ないのではないか、という言葉が出て来るようになったのです。イエス様は、終末についてマタイでは24章にいくつもの御言葉を示されています。イエス様は終末の時、多くの人々が惑わされること、つまずくこと、愛が冷えることなどを教えています。イエス様は、それから終わりが来る、とおっしゃっている通り、間違いなのは、終末は来ないという考え方です。人間の罪と悪は終わるべきです。天の神様は、平和と正義の神だからです。  10人のおとめたちの物語。やって来る花婿とは、到来する終わり、終末のことです。そして新たなる世界です。それを待つ人間たちには違いが生じています。不測の事態、トラブルが起こったからです。花婿が遅れる。終末が遅れるのです。すると灯火が切れかけてしまう。賢い人々は予備の油を壺に入れて持って来たのを見つけて、油を買いに行く時間は十分あったのではないでしょうか。しかし買いに行かなかった。目を覚ましていなさいと締めくくられていますが、目を覚ましていられず、眠ってしまったのは、賢い人も愚かな人も同じなのです。終わりはやって来ますし、その時を私たちは知りませんし、私たちは臆病ですが、神様は真実な方です。神様は私たちを愛しています。私たちは神様を信じて、神様に委ねるべきです。そして私たちも終わり、終末を迎えましょう。