2022年6月12日 朝礼拝『聖霊がその時に教えてくださる』大賀牧師

申命記6:4-9 ルカによる福音書12:10-12

  1767年5月10日、ペンテコステ、アメリカ、ペンシルベニア州ランカスター、アイザーク・ロング所有の納屋で、伝道集会が開かれました。ここで、オッターバインとベームの二人は運命的な出会いをしました。フィリップ・ウィルヘルム・オッタバインは、ドイツに生まれました。父ヨハンは牧師、6人兄弟の全員が牧師。次男のオッターバインも改革派教会の牧師でした。1752年オッターバインは、当時イギリス植民地だったアメリカへ宣教師として移住します。マルチン・ベームは、アメリカ生まれのメノナイト派の信徒伝道者でした。納屋での伝道集会で、ベームは力強い伝道説教をしました。それを聞いていたオッターバインは、自ら進んでベームを抱きしめ、「私たちは兄弟だ」と叫びました。それ以来オッターバインとベームは熱心に協力して伝道活動を行うようになりました。オッターバインは生涯改革派教会の牧師でもありましたが、改革派教会の長老主義教会は、メノナイト派をキリスト教の異端であると迫害していたのです。そんな互いに認め合うことも、協力し合うことも難しい二つの教会が、オッターバインとベームによって結び合うチャンスを与えられたのです。しかしオッターバインとベームの協力関係は、他の人々や教会において理解されなかったのです。オッターバインとベームたち13人の牧師たちは遂に1800年第3回同胞教会会議を開き、キリスト同胞教会という新しいキリスト教会を創立することを決議しました。同胞教会は、奴隷制反対、侵略戦争など戦争には基本的に反対。女性執事を設けることも早くから認めて来ました。キリスト教会は各教派に分かれ争っていた時代でしたが、教派の争いを越えて、神様とイエス様に従って、福音を宣べ伝えて行くべきだと信じたのです。教会は、神様が遣わされた聖霊に導かれて建てられます。正にキリスト同胞教会が生まれたのは、神様の御業、聖霊の働きによることです。私たちは、聖霊に助けられ、導かれ、教えられ、神様を信じて行きましょう。