2022年12月25日 朝礼拝『恐れるな、全ての民の大きな喜びを』大賀幸一牧師

ミカ書5:1-3 ルカによる福音書2:1-20

  最初のクリスマスの時、人々は自分たちの故郷に帰りました。もちろん、その理由は住民登録をするためであり、ローマ帝国に税金を支払うためでした。本来そんな理由で故郷に帰ることは不本意ですが、しかし人々は故郷に帰りました。このことも神様の御業の一つだったのかもしれません。クリスマスは、私たちの心が平らにされ、神様の恵みを素直に受け入れるようにと促してくださいます。私たちが忘れていた故郷へ帰ることとなり、改めて自分たちが、祖先たちが、神様によって愛されて来たか、多くの恵みをいただいて生きて来たかを思い出させてくださる時、それがクリスマスでもあったのです。ルカによる福音書は、イエス様の誕生を、ベツレヘムの野原で夜通し羊の番をしていた羊飼いたちに伝えたと示しています。飼い葉桶に寝かされている赤ちゃん、それが徴であるとされています。天使の大群が現れて歌った時、羊飼いたちはこの世のものとは思われないほど、驚きと恐れを感じたでしょう。それ故に、羊飼いたちは天使たちの語ったことを自分たちの目で確かめたいと思いました。そして真夜中、過ぎ越し祭りを迎えるごった返したベツレヘムの町ですぐさまイエス様を見つけ出すことができました。赤ちゃんは、冷たい石の飼い葉桶に藁を敷かれて寝かされていました。羊飼いたちは、天使が語った通りのことが起こっていることを、ただ不思議なことと思いました。天使の語った通りすべてが起こっていたのです。この方こそ主メシア、キリストである、と。すべて天使の語った通りが実現したのであるなら、この小さな赤ちゃんこそ、全ての人を救うために生まれた救い主、メシア、キリストであるということが実現したのです。クリスマスの喜びはここにあります。大いなる喜びは、クリスマスをすべての人々と共に喜ぶだけではなく、私たちの救い主が生まれたのです。