2023年7月9日 朝礼拝『話は長々と続いた』大賀幸一牧師

エレミヤ書38:1-6 使徒言行録20:7-12

  パウロが、トロアスの人々にどんな話をしたのかは分かりませんが、ミレトスに寄港しエフェソ教会の長老たちと別れを惜しんだ話があります。そこに、主イエスに対する信仰を伝えて来たことが語られています。主イエスに対する信仰とは、キリストは、人間となって私たちに神様との和解、神様の恵みを与えてくださったということです。主イエスへの信仰は、すべての人に宣べ伝えられました。すべての人がこの信仰を受ける資格があるからです。これは神の恵みの福音だからだと言っています。誰もが無条件、無償で受けられるのがこの神様の恵みです。パウロは残忍な狼が現れて、教会を、信仰者たちを苦しめるとも語っています。神様の恵みを受けて生きて行く信仰者たちの人生には、必ず多くの困難がやって来ることを教えています。この困難は、私たちの人生、信仰を固い力強いものにしてくれるでしょう。困難を乗り越えたことのない人生ほど、信仰ほど折れやすいものはないからです。パウロはエフェソ教会長老たちとの別れをイエス様の御言葉、“受けるよりは与えるほうが幸いである”との御言葉で締めくくっています。またパウロは、“そして今、あなたがたを神とその恵みの言葉とに委ねます。この言葉はあなたがたを造り上げ、聖なる者とされたすべての人々と共に恵みを受け継がせることが出来ます”と語っています。そして長々とパウロの話が続く中、疲れて眠り3階から落ちてしまうエウティコのような者も現れます。それはいつしか神様から離れてしまう私たちのようなものではないでしょうか。しかしエウティコは死んではいません。彼は神様によって生かされて行きます。私たちも神様と神様の恵みの御言葉に委ねられています。どの時代の人々も命に至るために神様の恵みの御言葉が聞かれます。私たちは神様を信じ、委ねる信仰を目指しましょう。